ここのところ室生犀星が気になっている。
近年映画&ドラマで耳にする室生犀星
親しい知人たち(複数)が金沢近辺出身ということもあり、機会を見つけていては足を運んでいるが、彼女たちがいる理由以外にも、それなりに自分にとって魅力を覚える土地らしい。三大文豪(徳田秋聲、泉鏡花、室生犀星)も気になっている。
今回はソロの時間を利用し、マニアックにも常々気になっていた室生犀星の記念館へ行ってみた。
「泉鏡花」もすごく興味津々なのだが、こちらはまだ自分なりにまだ攻略できてないので追々。多分、まだまだ金沢行くと思うので。
とは言いつつ、室生犀星氏の作品への(自分なりの)理解は及んでないが何かが少しづつわかり始めている。
生家跡に建つ記念館 (略)故郷の山河に対する深い思いや、小さな命、弱いものへの慈しみの心があふれ、人生への力強い賛歌
とのことである。さほど広くない分、食傷にならず十分楽しめるのがいい(と思っている)。
1階は
- 庭
- 心の風景
- 生涯と作品
- 交友と人柄
室生犀星の人生がザっくりわかる。
もともと詩人として出発しているだけに、自分も(まず)この詩に惹かれたのが大きな理由かもしれない。
この詩は石川啄木かと思っていた...。達筆ではないかもだけど、なかなか味わいのある筆跡だと思う。
そして、今回こちらの記念館を訪れて判明したのは、室生氏の小説の魅力として
- 市井鬼:人の道にはずれた野生の人々
- 自己を見つめ直す営み
- 老練かつ活力とユーモア
- 女のひとの美しさと哀しさ
と総括していたのが発見だった。
「杏つ子」を読んでみたまとめはこちら
室生氏、晩年の大作だけあって、概ね魅力が詰まっていると思う。一方、人の道に外れた野生の人々「市井鬼」と表現されている作品に「あにいもうと」があり、こちらは明日TBSで大泉洋&宮崎あおいで放映されるらしい。
脚本は寅さんの山田洋次監督とのことで、どんなドラマになるかちょっぴり楽しみだけど、多分小説(読了)の方が鬼気あると推測する。
他にも、二階堂ふみ主演の映画「蜜のあわれ」も室生氏の作品ということで、なかなかに未だ忘れられてない作家なのが、やっぱり捨てがたい。
最後に当館で、室生氏が「(自分には)文学があったから人生グレずに済んだ」みたいなことを語っているくだりをみたが、人間やっぱり打ち込めるものがあるっていいなあと痛感した。
金沢のレンタサイクル「まちのり」で
こちらの記念館、香林坊(金沢観光のメッカで兼六園近辺)から少し離れるのだが、今回は自転車を利用したのでとても効率よく観光することができた。
さすが、観光都市金沢である。
30分以内なら無料で市内至るところにある駐輪所で乗り換えができるのですごい便利。
便利なのはもちろん、これくらいの街を自転車で回るとすごく地理が頭に入りかつ街の規模が体感できるのが楽しかったりする。なので、次回もまたサイクリングしたい。