空也最中が食べれる新宿区立漱石山房記念館へ
今週のお題「私がブログを書きたくなるとき」
新しい発見があると、みなさまにお伝えしたくなりますよね! 意外なところで、入手困難な和菓子「空也最中」を食べることができました。
自分の中で漱石ブームが到来していて
私事ですが、世捨てサラリーマンみたいな日々を送っていた今年8月、縁あって声がかかって、また以前のように?前線で働く機会が到来しました。
すると、何だか急に明治の知識人で、1000円札で毎日目にしている夏目漱石をもっと知りたくなりました。時の流れに身を委ねている自分ですが、そんな人生の行き当たりばったりな無常を漱石に求めているのか、自分?
今さらながら、漱石を読み始めている一方で、漱石逝去の地に記念館がオープンというから、気になって出かけてみました。
漱石の著書や手紙からの引用
もともと住居跡ですから、それほど広い場所ではありません。1階はカフェとか住居跡とか案内で、2階が展示室になってます。
直筆の原稿や葉書が多数展示されてました。昔の人は達筆でなくても、字面が揃っていて直筆の資料が美しい。そして、書き換えもなく揃った字面からは、几帳面で教育を受けた知識を垣間見れます。やっぱり。
あいにく撮影禁止なので、こちらで掲載することできません。ということで、ここでは漱石の文章の抜粋展示のうちから、気に入ったものを紹介です。
段々日が立つと国の事を色々思う
おれの様な不人情なものでも頻りに御前が恋しい
是丈は奇特と云って褒めて貰わなければならぬ
明治34年2月、留学先から妻への手紙。素直にストレートに「恋しい」と言っているところが可愛い。
世の中にすきな人は段々なくなります。そうして天と地と草と木が美しく見えてきます。
ことにこの頃の春の光ははなはだ好いのです。
私はそれをたよりに生きています。
大正3年3月、津田青楓への手紙。ちょと俗世間が疎ましくなり、引きこもっていた自分の心象と被っていた。
文章が美しく、情感を感じてしまう。
周囲の光景から
館内には書斎の復元がありますが...
ここまで整備されると逝去当時の大正の面影は皆無かもですね。
他にも、柿とか栗とか山茶花?だとか芭蕉?だとか、いろいろ植わって趣を添えてます。
そして!
裏手に復元されてました。南無阿弥陀仏です。
見過ごせない CAFE SOSEKI
- コーヒー 400円
- ほうじ茶(上林春松本店) 350円
- 長崎堂 バターケーキ 400円
- 柿アイス 380円
- 空也最中(ドリンク付き) 600円
空也最中です!
wikipediaで調べて見ると、漱石の好物だったのですね。
空也最中(くうやもなか)とは東京都中央区銀座にある和菓子店「空也」が製造、販売している最中。楕円形で中ほどあたりが少しくびれた形で小ぶりである。皮は焦がし皮となっており香ばしいが、発売当初は普通の皮を使用していた。焦がし皮を使用するきっかけとなったのは、初代店主の友人であった九代目団十郎から出された最中が火鉢であぶってあったことだという。文豪を中心に多くの人から愛され続けている銘菓であり、夏目漱石をはじめ、林芙美子の小説にも登場する。特に夏目漱石の空也最中好きは有名(以下略)
正直、自分の中で漱石という人物はまだ腹落ちしたと思ってないですが、多くの弟子を引きつけていたのだから、きっと当時の知識層からの信頼は厚かったのかなと。
小説「それから」のご紹介。まだまだ漱石の作品は読み続けてゆくつもりです。
この辺の書籍もオススメです。捨てがたし。
慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代 (新潮文庫)
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