紹介されるベルリン
若手建築家の光嶋氏がご紹介。
おお、これは読みたい!そのおよそ70年後に僕も住んでいた街、ベルリン… https://t.co/LLpQEsRCcM
— 光嶋 裕介 (@yusuke_koshima) 2015年12月24日
こちらの日記(エッセイ風)です。
- 作者: 谷口吉郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2015/12/19
- メディア: 文庫
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以前こちら(光嶋氏)の個展をお邪魔したことがあり、ご縁あって氏の作品を購入しました。昨年はASIAN KUNG-FU GENERATIONのツアーのステージセットも手がけられていたようで、今後の活躍も楽しみにしている建築家です。
その光嶋氏がベルリンでの生活や写真、スケッチを含めて語っているのがこちらの書籍で、これも楽しく読めました。いろいろ苦労があるとは思いますが、それ以上にこのようなご自分の世界をお持ちなことを羨ましく…。
- 作者: 光嶋裕介
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2014/03/20
- メディア: Kindle版
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雪あかり日記/せせらぎ日記のヨーロッパ
著者谷口氏がベルリンの日本大使館建築のために派遣されたのは、昭和13年という世界中が戦争の危機にさらされている時期です。
実際には著者の任務である大使館の完成を迎えることなくドイツがポーランドに侵入し、ギリギリのところで帰国するまでを綴ってます。著者がベルリンに到着した日もユダヤ人襲撃事件があったりとすでにキナ臭い状況でも、着任当初は石の文化であるヨーロッパで庭石の確保に悩めるなど、建築家らしい記述です。
それも、やがて建築の気配を感じる建築家らしい記述より、時代の気配の記述が増えてしまうところに時代を感じさせられました。滞在1年という期間で精力的に諸国をまわり、北欧のシンプルなデザインに関心されている部分からは「日本人は昔から北欧デザインに惹かれるのね」と面白く読みました。
息子でもある建築家の谷口吉生氏による「あとがき」からの抜粋になりますが、著者は明治村の初代館長でもあり
私は明治建築の移築保存を戦前から念願していた。(略)無思慮な破壊によって貴重な明治建築が消滅していくのに対して、愛惜の情が一層強く私の胸に募ってきたためであった。
と語ってます。本当に建築物を愛おしく感じる建築家のようで、作家の堀江敏幸氏が「あの軍帽と口髭が」という題名で寄せている文章からも
建築家は街にくりだし、建物をながめ、図面ではわからない「気配」を感知しようと試みる。
愛する気持ちの説得力を感じます。ちなみに、「軍帽と口髭」とはヒトラーのことです。
私もベルリンが好きで冬と春に訪れてますが、
2002年2月
2004年5月
風景に明暗があります。
過去にも同じような記事がありました。しかも、選んでいる写真が同じ … やはり自分の好みはそう簡単に変わるものではないようですし、私はベルリンのここが好きなのかもです。
今回触れてない内容もあるので、ご興味ある方は是非アクセスしてみてください。
新しい本屋荻窪Title
近所なのに私はすっかりノーマークでした。
Twitterで多くの方がツイートし、うちの近所なので慌てて意識し足を運んでみたのですが、何と光嶋氏もツイートしていることを発見。それほど有名なのでしょうか?
わ、水曜日に荻窪のtitleへ行こうと思ったら、定休日。がーん…
— 光嶋 裕介 (@yusuke_koshima) 2016年1月25日
多くの注目を集めているこちらの本屋さんの正体は?
気になってます。