これまでの背景を少しだけ説明
二科展に続いて、軽くお茶をした後、いそいそ六本木から散歩がてら歩いて青山に行ってみました。
美術鑑賞は人並みに好きで、テレビ東京の小林薫ナレータ「美の巨人たち」とWikipediaが主な知識源です。好みはいろいろありますが、関心高いのは建築家が描く(やっぱり建築が絡む)絵です。
ということで、以前神保町にある写真をはじめとしてサブカルチャーの分野が得意?(と私は認識している)小宮山書店に立ち寄ったとき、磯崎新さんの生ドローイングがあり「憧れるなー(欲しいなー)」と思ってました。
そして当ても無く、「磯崎新 ドローイング ギャラリー」で検索したところ、引っかかったのが、こちらのギャラリー「ときの忘れもの」。固有名詞でも横文字でもない、ポエティックな名前が粋に思ってました。
ときの忘れもの
掘り出しものな感じの記事もある
こちらのギャラリー、以前仕事が暇だったとき、しばしば暇つぶしに(ネットで)寄り道してました。リアルに寄ったことなかったのですが、今回、こちらのギャラリーで建築家光嶋裕介さんの個展があるとTwitterで知り、行ってみたのです。最近はネットで寄ることもなかったので、記憶の底にあったギャラリー名を見たときは、懐かしくて嬉しかったです。やっぱりTwitterは楽しい。
建築家が描く絵は…
まるで、理系的な絵、計算づくされた絵と思えるのです。あくまでも、私が勝手に思っているだけです。
【ときの忘れもの】今回の個展は、前回の銅版画展より、2年ぶり2度目であり、3部構成になっています。画用紙にマスキングをして、水彩の後にドローイングをしているシリーズが最初に展示されています。 pic.twitter.com/nJaaa9bpvG
— 光嶋 裕介 (@yusuke_koshima) 2014年9月7日
【ときの忘れもの】先週から始まった個展は、おかげさまで沢山ご来場頂き、感謝しています。本当にありがとうございます。全身全霊で描いた作品たち。20日までやってますので、ぜひ多くの人に観てもらいたい!どうぞ、何卒よろしくお願いします。 pic.twitter.com/yGBF8WilaV
— 光嶋 裕介 (@yusuke_koshima) 2014年9月7日
幸い、ギャラリーには光嶋さんも在廊されていて問うてしまいました。
私:こういうペン画って、間違えたら修正できないですよね? また最初から書き直すのですか?
光嶋さん:もう、ずうっと描き続けているので、間違えません。
答えるに値しないほど、低レベルな質問ができたのも、幸いちょうど訪問者が途絶え、光嶋さんに声をかけてもらえたためです。ある意味ラッキーでした。
しかし、こういう良く言えば素朴(で低レベル)な疑問を持っていたのも、やはり建築家宮脇檀さんの本を読み、どうして間違えず正確に描けるのだろう?と謎だったのです。
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この方、エッセイも面白いです。建築(とくに住宅)とかを生活という行為の観点から論じてくれるので、内容がとても身近なのです。
光嶋裕介新作展―幻想都市風景
そんな自分なりの勝手な好みで頭の中にイメージを作り上げている私ですが、当個展のテーマが幻想都市風景と来れば、私にとってはチェコスロバキアなのです。
なぜかと言えば、チェコスロバキア時代の切手はかなり幻想的なのです。
と、これまた勝手なイメージで
私:雰囲気がチェコスロバキアの有名なアーティストが作った切手の作風に似ています!
光嶋さん:(少しの間の後)ベルリンにいたので、東欧の雰囲気があると言ってもらえるのは嬉しいです。
一昔前の佐野量子さん並に予測不可能な私の問いにも、真摯な態度で答えてくれました。もはや勝手に自分のイメージを作っているので、我ながら仕方ない。
やはり、建築家は幻想を形にしてくれる可能性を秘めている!と思いました。光嶋さんもこのような著作あります。
死ぬまでに見たい世界の名建築なんでもベスト10 (エクスナレッジムック)
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あいにく、一昨年パスポートが人知れずひっそりと更新されることなく有効期限を超えてしまいました。なので、今の調子であれば私はもう日本を出ることもないと思われますが、たまにはこういう見慣れた建物以外の建築も見たいです。
また建築家の個展か、ギャラリー「ときの忘れもの」さんを訪ねることを楽しみにしてます。やっぱり、東京も楽しいね。