バカの1つ覚えで20年・マグナム女性写真家から諸処
1996年の三越で開催された写真展
wikipedia にも写真家インゲ・モラスのページに言及があります。
日本では1996年に写真家イヴ・アーノルドの作品と共に「WOMEN to WOMEN」という題名の展覧会が開かれた。
これを私は見に行ったのです。
1996年当時「世界を代表する国際的な写真家のグループ」でロバート・キャパ他が設立した写真家&フォトジャーナリストが在籍しているマグナム・フォトという存在を私は知り、興味を持ち始めたところ、そのマグナムの女性メンバーの写真展が日本で開催されるということで高校時代の友人と行ったのです。
写真のことは全くわからなかったのですが、単純に感激したのでしょうか。未だにそのパンフだけは捨てられずに手元にあります。そして、人生やさぐれてニューヨークに住んでいた時もマグナムという言葉がつく写真展はよく見に行ったものです(過去形)。
ときにeBayで彼女たちの写真集やオリジナル・プリントを買おうかと探したこともあったのですが、写真展で見た写真もなく真贋が不明だったので思い留まってました。そんな過去もすっかり忘れていた2016年年末に、近所の古書店のツイートに刺さってしまいました。
写真家 インゲ・モラス(Inge Morath)
ときに散財している吉祥寺の古書店・百年です。かなり有名で、中央線の古書特集などでは必ず紹介されます。まあ、本好きの核心を付くようなラインナップ、荻窪のアミューズメントパーク(と私は呼んでいる)ささま書店とは内容が異なるところが、また面白いのですが...。
「First Color」Inge Morath
ジャーナリストとして勤めた後、マグナム・フォトに参加。その後、アンリ・カルティエ=ブレッソンのアシスタントを務めた写真家 インゲ・モラス(Inge Morath)による写真集『First Color』入荷しています。 pic.twitter.com/XpcFNbcqKQ
— 古本屋 百年 (@100hyakunen) 2016年12月23日
しかもPublished in Germany とありSteidlとあります。あの映画にもなったsteidlに違いないですね。
お値段は参考までに。
- 作者: Mary Panzer,John P. Jacob,Inge Morath
- 出版社/メーカー: Steidl
- 発売日: 2010/03/31
- メディア: ハードカバー
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百年さまの方が良心的です。自分の秘密のお店にしておきたかったのですが、やっぱり努力しているお店はご紹介するのがフェアかなと。こちらはルイジ・ギッリの写真集も出て、気になって伺いに行ったものの、値段が結構良かったので見送りました。そんな過去もあったので、今回も見送ろかと思いながら、気になって(つい)電話で問い合わせてみると悩む金額ではなかったので、「今から行きます」と無事購入に至りました。近所の古書店で助かりました。
そんなことで一息ついていると...
「PHOTOGRAPHS」 Fred Herzog
William Eggleston ,Stephen Shoreより先にカラーで「アメリカ」を撮った。 pic.twitter.com/P76IcoKL14
— 古本屋 百年 (@100hyakunen) 2016年12月27日
欲しい。
こちらもお値段は参考までに...。百年さまの方がかなりご親切な価格です。
- 作者: Claudia Gochmann,Sarah Milroy,Jeff Wall,Douglas Coupland,Fred Herzog
- 出版社/メーカー: Douglas & Mcintyre Ltd
- 発売日: 2011/11/15
- メディア: ハードカバー
- クリック: 4回
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もう悩むのも億劫になったので、電話でお取り置きをお願いして引き取りました。
ちなみに、前者と後者は別々に購入したのですが、店主の方に「元は同じ方が所有したのですか?」と伺うと「ええ」とのこと。店主もこれを買うこの人は、あれを買ったあの人と同じだな!と覚えていてくれたようで「もう1冊ありますから!」と予告されました。もう1冊って?
やはり興味の傾向は似てしまうのでしょうか。何が出てくるかは不明ですが、やっぱり全てまとめて私が所有すべきなのだろうか。
モノクロ写真家にとってのカラー
実は今回の2冊の共通点は、両写真家が初めてカラー写真で出版したことのようです。時代は戦後間もない1950年前後、インゲ・モラスの場合は時代の要求という側面もあったようですが、フレッド・ヘルツォークの場合は「カラーで撮る」こと自体が命題?だったようです。
詳細は未だ写真集に含まれる文章を読み切れてないので謎ですが、そこを読み解けば、これらの写真集の見方も変わって「まだまだ楽しめる!」し、自分にとってもモノクロとカラーの写真の撮り方に対するきっかけが掴め... ないかなと。
ということで、やりたいことはいろいろあるので、早く宝くじを当てて宮仕えから解放されたいです。